ついに上位2機種が発売され、日に日に熱を帯びている今年の新型「iPhone」。
ただ一部の人からはこんな意見が。
「iPhone XR」ってどういう立ち位置のスマホなの?
そう。事実上の廉価版として発表された「iPhone XR」ですが、立ち位置が微妙なのではないかという疑問が浮かんできているのです。
さらに上位2機種もかなりの高価格なので、ニーズがどこにあるのかという疑問もあります。
というわけで今回は、新型「iPhone」の立ち位置は果たしてどこにあるのか、そして新型「iPhone」は売れるのか、考察していきたいと思います。
この記事のもくじ
約12万円~の「XS」の立ち位置は?
まずは「iPhone X」の正統後継モデル「iPhone XS」について。
価格は「X」と同じ、月々サポート×下取りで月2,000円切りの場合も
「XS」の値段は「X」の発売時の値段と変わらない121,824円(税込)~という相変わらずの高価格。
Apple信者…とまではいきませんが、そこそこのApple好きとしてはウワサにあった「9万円程度までの値下がり」を期待していただけに非常に残念ではあります。
ここから推測できるのは、ライトユーザーの中で「XS」に移る人はあまりいないだろうということ。11万円をポンと出せるライトユーザーがいるかと思うと…うーん。
ただ、キャリアで購入する場合は「2年分割払い」という選択肢も入ってきます。
その分割払いでは、ドコモの場合「月々サポート」を適用して2,916円/月(総額69,984円、64GBモデルの場合)。
総務省からの指導があった影響で、近年のキャリアは「実質0円」という売り方は控えているため、それに比べると高めではありますが、それでも十分払えるレベル。
さらに、現在使っている機種を下取りに出すことでこれよりもさらに安くすることが可能(「XS Max」や「XR」も同様)。「iPhone 7」から「iPhone XS」に機種変更して、「7」を下取りに出した場合は1,833円/月(総額43,984円、64GBモデルの場合)で運用することが可能です。
つまり価格的には、「極めてハイエンドというものでもない」といった感じですね。
ただ通信費が7,000円/月くらいかかってくるんだよなぁ。機種代と合わせて9,000円/月はつらいなぁ。
ななねこ
ドルフィン
約13万円~の「XS Max」の立ち位置は?
それに対し、大型ディスプレイ版の「iPhone XS Max」はどうなのでしょうか。
「XS」より1.3万ほど高価、ただし月2,400円に抑えることも可能
「XS Max」のお値段は「XS」よりも1万3,000円ほど高い134,784円(税込)。
いよいよ「iPhone」も13万円の大台を超えてきたか、といった感じですが…うん。やっぱり高いよねぇ(笑)。
これはなおさら、ライトユーザーは買わないでしょう(笑)。さらに、「XS」とは大して性能差がないため、よほど大画面にこだわる人でないと買わないのでは?と言いたいところだけど予約開始時に先に1~2週間待ちになったのは「XS Max」なんだよね
これを分割払いするとき、月々サポートを適用しても3,456円/月(総額82,944円、ドコモで契約、64GBモデルの場合)と依然としてお高い。
そこで端末下取りのご登場。「iPhone 7」の32GBモデルを下取りに出すと、その価格は2,373円/月(総額56,944円)とかなり安くなります。
ただ月ごとの値段で比べても「XS」と500円/月以上の差があるので、性能面も大差ないためこだわりがなければ「XS」で十分でしょう。
ななねこ
ドルフィン
問題の「XR」の立ち位置は?
そして本題の「iPhone XR」。スマートフォン市場では相対的に「ハイエンドモデル」になる値段ですが、果たして?
価格は9万円~、でも月ワンコインで運用可能!?
「XR」のお値段は「8」よりは高いものの、上位2機種と比べて3万円以上安い91,584円(税込)。
9万円超えってどうなの、とも思いますが、仕方ないといえば仕方ないですね。ホントはもっと安くしてほしかったけどね
iPhone派のライトユーザーは、消去法でこれを買うことになるかもしれませんね。一応値下がりした「8」を買う選択肢もありますが。
ただ「8」よりも一回り大きい「X」よりもさらに一回り大きいので、手が小さい人には使いづらい可能性があります。
そんな「XR」ですが、分割払いをすると1,647円/月(総額39,528円、ドコモで契約、64GBモデルの場合)と、上位2機種に比べて格段に安い値段。
「iPhone 7」の端末下取りをすることでさらに安くなり、その値段は驚きの564円/月(総額13,528円)にまで下がります。
ななねこ
ドルフィン
つまり「XR」は、「8」より高くても、依然としてライトユーザーでも買いやすい事には変わりがなさそうです。
SIMフリー版を買って格安SIMを契約したら…?
では、格安SIMを契約する人が「XR」のSIMフリー版を購入したらどうなるのか、シミュレーションしてみましょう。
どうやら9月30日でApple Storeの分割ローン申し込みが終了してしまうようなので、今回は「mineo」で最初に端末代を全額払う形で契約する、という形で試してみましょう。
ちなみに条件は「dプラン」で音声通話あり、パケットは3GBまで4G通信可、本体容量は64GBといった感じです。
そうすると、初期費用は91,584円(端末代)+3,341円(mineo加入の初期費用)=94,925円。最初にガツンとかかってしまいますが、その後は1,600円/月(通信費のみ)で運用可能。その結果、2年間の総額は133,325円(税込)。なんと「XS Max」の本体価格をも下回る結果に。
ななねこ
ドルフィン
「iPhone XR」は、格安SIMユーザーにも向いているかもしれませんね。
まとめ
今回のこの実質支払い代金から見る、新型「iPhone」の立ち位置はこんな感じ。
新型「iPhone」3機種の立ち位置は?
- iPhone XS → ハイエンドだが、一般層寄りの人にもニーズは十分にあり
- iPhone XS Max → ユーザーは限られる。大画面派のハイエンドユーザー向き
- iPhone XR → ミドルエンド相当。ライトユーザーもニッコリの端末
やはり個人的には、売り上げが一番多くなるのは「iPhone XR」だろうと推測しています。
ライトユーザーは「有機EL」とか言われてもピンとこないでしょうし、現状の液晶に満足している人も多いのが事実。ちょっと背伸びして「XS」を買う人もいるかもしれませんが、売り上げをリードしていくのは間違いなく「XR」でしょうね。
一部では「iPhone 5c」の悪夢再び、なんて意見もありましたが、今回は5年前と違い、上位2機種と3万円以上の価格差がある上、チップも同一のものなので「XR」に飛びつく人は多いのではないでしょうか(「5c」は「5s」と1万円ほどの価格差しかなく、チップも1世代前のものだった)。
ということで、今回の検証の結果は「iPhone XRの立ち位置は『ライトユーザー向け、ミドルエンド相当の機種』」ということになりました!
それではまた次回の記事でお会いしましょう!
こぼれ話
実はスペシャルイベントで新型の3機種が発表されたとき、個人的には「iPhone XRがいいかなぁ」なんて思ってたんですけど、実は今、かなり迷ってます。
というのも、「iPhone XS」のレビューの動画や画像を見て、「有機EL、やっぱキレイだなぁ」と思うようになっていまして(笑)。
「iPhone XR」にするか、ちょっと背伸びして「iPhone XS」にするか、それとも「iPhone」ではなくAndroidのまた違った機種にするか…。
まあ、魅力を感じているその「Androidのスマホ」については、また後日話すこととしましょう。