12月7日、日本政府が中国の大手通信機器メーカーであるHuaweiとZTEの通信機器を政府調達から除外すると発表しました。その理由について政府は「安全保障上の問題がある」としています。
これに対して中国側は猛反発していますが、昨日(12月10日)になって、いわゆる「3大キャリア」と呼ばれるdocomo、au(KDDI)、SoftBankの各社が通信設備などからHuaweiとZTEの通信機器を除外するとの報道がされました。
「安価かつ高性能」ということから日本国内でもユーザーが増加していた最中の出来事。果たして何があったのか、そしてユーザーにはどのような危険性があるのでしょうか。
きっかけは「米中の貿易戦争」
ここ最近になって、アメリカと中国の貿易をめぐる対立が表面化していることはみなさん知っているかと思います。
先日もアメリカのトランプ大統領が「中国に対してさらなる追加の関税を課す」と発言して話題となりました。
さて、それは置いといて。
なぜ「Huaweiの製品が除外されることとなったのか」、そのきっかけはこの米中の貿易戦争にあります。
この貿易戦争の中で、アメリカ側がHuaweiの製品を解析したところ、バックドアという「プライバシーの保護とか何それ美味しいの?」状態のとんでもなく危険なチップが発見されたということなのです。
ななねこ
ドルフィン
ドルフィン
ななねこ
あまり過信はしないように…!
今回の除外は「使用中の通信設備」も対象
今回主要3キャリアが除外すると報道されているのは「使用中のものも含む、基地局などの通信設備」であり、現時点で一般向けのスマートフォンやタブレットなどを除外する予定はないとみられます(記事執筆時点で、3社ともにスマートフォンの販売を継続中)。
これは3社がまず第一に「会社の暗号化された独自の情報が抜き取られていたらマズい」と判断し、通信設備の方を一足先に排除した上で、十分に調査をした上でその後の判断をする、という結論に達したのではないかと推測できます。
一部のサイトでは「個人で使用する分には問題ない」という記述もありますが、個人的には現在の情報で「使うな」ですとか「使ってもOK」といった断言的な記述はしない方がいいかなと思っています。
使うとしても、あくまでも自己責任で、としか言えないのが現状です。
ただ参考程度に申し上げると、アメリカの諜報機関であるFBIやCIAなどは「Huaweiの製品を使用するべきではない」と警鐘を鳴らしているということです。
今回の除外による影響は?
今回の除外によって影響があるかと言われると、答えは「現時点では多少」というものに落ち着きます。
現時点ではあまり影響はないかと思われますが、すでに一部の基地局ではHuaweiの製品を使用しているため、除外による取り替え作業により一部地域に支障が出る可能性もあります。
またHuaweiの製品は2020年にサービスを開始する予定の次世代通信規格「5G」用の機器に採用される予定でしたが、今回の除外によってそれも白紙になったため、一部地域で「5G」の提供開始が遅れる可能性も否定できません。
日本にとってはいい迷惑ですよね。
信用のしすぎも注意ですよ
今回の問題が明るみになる前に、Huaweiのスマートフォンを愛用し、信用しきっていた方も多いかもしれません。それだけに今回の問題は、Huaweiによるユーザーへの裏切りととることもできます。
普段、何気なく使っているスマートフォン。そういったものも、いずれは色眼鏡をつけた状態で、疑ってかかる必要性が出てくるかもしれません…
まあ、それは何としてでも避けたいものですね。この問題の新たな情報にもこれから注目していきましょう。
ということで今回は「Huaweiの通信機器にプライバシー上のリスクが見つかった」という記事でした。
安全安心なスマホライフをお過ごしください(^o^)/